子どものころに遊んだロンドン橋の歌に、
「実はこわい意味があるらしい」と聞いて、
気になる方も多いのではないでしょうか。
みんなで笑いながら遊んでいたのに、
大人になってから別の話を耳にして、
ちょっとドキッとしてしまうこと、ありますよね。
このページではこわい噂だけを追いかけるのではなく、
- 橋の歴史や当時の町のようす
- 童謡としての顔
- 研究者が残したヒント
などを、やさしくほどきながらまとめました。
- 「どこまでが記録に近い話なのか」。
- 「どこからが想像でふくらんだ物語なのか」。
そして、子どもと歌うときにどんなスタンスで楽しめばよいのか。
一緒にゆっくりたどっていきましょう。
歴史が得意でなくても大丈夫です。
お茶を飲むような気分で読んでみてください。
結論と全体像:『ロンドン橋』の暗号は“半分ロマン”、半分は歴史
まず結論:どこまでが史実で、どこからが「こわい説」なのか
ロンドン橋の歌は、子どもの遊び歌として有名な存在です。
一方で、「実はこわい意味があるのでは」とささやかれる歌でもあります。
結論から言うと、歴史とつながる部分と後からふくらんだ物語の部分が、
いっしょに語られている歌です。
橋が何度も作り直されたことは、記録にも残っている出来事です。
ただ、人身御供の話や特定の人物を指すという説は、
はっきりした証拠が少ないまま語られている部分も多いです。
この記事では、その両方をきちんと分けながら、
- 「ここまでは事実に近いところ」
- 「ここから先はロマンとして楽しむところ」
この2つを整理していきます。
読者が知りたい3つのポイント(意味/由来/子どもへの伝え方)
ロンドン橋について調べる方は、だいたい次の3つが気になっていることが多いです。
- 歌詞の意味は何を指しているのか。
- 本当にこわい出来事が元になっているのか。
- 子どもにどうやって伝えたらよいのか。
まず歌詞の表側の意味を押さえます。
そのうえで、歴史や昔話と重なるポイントを見ていきます。
最後におうちや教室で話すときに、どんな言葉を選ぶと穏やかに伝えられるかもまとめます。
この記事の読み方ガイド(暗号説・研究結果・ロマンの付き合い方)
この記事は、3つのレイヤーを行き来しながら読めるようにしています。
1つ目は、歌そのものの紹介です。
- 歌詞
- 遊び方
- 橋の歴史
まずは基礎情報をまとめます。
2つ目は、暗号説やこわい由来説をたどるパートです。
「こんな読み方もあるのかも」と、物語として楽しめる部分です。
3つ目は、研究者や民話の専門家が見てきた視点です。
どの説がどれくらい裏付けを持っているのか。
逆にどこから先ははっきりしないのか、落ち着いて整理していきます。
自分の知りたいところから読んでも大丈夫です。
ただ、最初の基礎編を軽く押さえておくと、後半の暗号の話もイメージしやすくなります。
基礎編:『ロンドン橋』はどんな歌?歌詞・遊び方・歴史
代表的な英語歌詞と日本語訳(「落ちた」と「落ちる」の違い)
ロンドン橋の歌は、英語では「London Bridge is falling down」と歌われることが多いです。
「is falling down」は、今まさに崩れつつある様子を表す言い方です。
日本では「ロンドン橋落ちた」や、「ロンドン橋おっこちた」と訳されることが多いですよね。
この訳だと、「もう落ちてしまった橋」というイメージが強くなります。
同じ歌でも、進行形か過去形かで、少しだけ印象が変わります。
- 崩れている最中の歌なのか
- すでに崩れたあとを振り返る歌なのか
この記事では元の英語のニュアンスも意識しながら、
両方のイメージを行き来して考えていきます。
アーチ遊びとしてのルール:子どもたちはどう遊んでいる?
この歌は手遊びやからだを動かす遊びとして楽しまれてきました。
よくある遊び方は2人が手をつないでアーチを作り、
その下を他の子どもたちが列になってくぐる形です。
歌の終わりのタイミングで、アーチがストンと下りてきます。
そこで挟まれた人が、「捕まった人」として前に出る遊び方がよく見られます。
ルールは地域やグループによって少しずつ違います。
- 捕まった人が役を入れ替えたり
- 列の最後尾に戻ったり
- 別の歌にバトンタッチしたり
いろいろなパターンがあります。
いずれの場合も、
- 歌
- リズム
- 体の動き
がセットになっているのが特徴です。
いつごろ生まれた歌なのか?文献に残るいちばん古い足跡
ロンドン橋の歌がいつ生まれたのかは、はっきりとは分かっていません。
ただ似た歌詞や表現が、かなり昔の文献に少しずつ現れていることは知られています。
橋が壊れた話や作り直された話、川の上に大きな橋がかかっていた様子。
こうした描写は、歴史書や詩の中にも見られます。
歌としての形にまとまったのは、古い童謡集や遊び歌の本が出始めたころと言われています。
そこから少しずつ歌詞が変わり、遊び方も増えていきました。
旧ロンドン橋ってどんな場所?家が並んだ「橋の上の街」の姿
ロンドン橋は、ただの橋ではありませんでした。
昔の絵を見ると、橋の上に建物がぎっしり並んでいます。
お店や住まいが、橋の上にそのまま立っていたのです。
川の上に小さな街が浮かんでいるような風景です。
そうなると橋は物を運ぶ通路であると同時に、人が暮らす場所にもなります。
橋が傷んだり取り壊されたりするときには、そこでの暮らしも大きく揺れました。
「橋が落ちる」という歌詞のイメージの背景には、
こうした暮らしの姿もかさなっているのかもしれません。
暗号説その1:代表的な“怖い由来”とその根拠
ヴァイキング襲撃説:オーラヴ王が橋を壊したという物語
ロンドン橋の暗号説としてよく名前が挙がるのが、
ヴァイキング襲撃説です。
北欧の王が、ロンドンの橋を攻め落としたという物語と、歌詞を重ねる見方です。
古い伝承を伝える物語には、
船で橋の下の柱を攻撃して橋が落ちたと語られる場面が出てきます。
これは北欧のサガの中で語られる場面で、
歴史上の出来事としてどこまで実際に起きたかについては慎重に見られています。
そこから 「London Bridge is broken down」という歌の一節が、
後に童謡へつながったのではないかと考える人もいます。
ただし、物語と童謡を直接結ぶ文書があるわけではありません。
似た表現が出てくるため、「もしかして」と言われ続けている状態に近いです。
人身御供・生け贄説:橋の基礎に人を埋めたという伝承
もう1つ有名なのが、橋の基礎に人を埋めたという説です。
昔の橋は今よりも不安定で、「橋が長くもつように」と願いを込めて、
特別な儀式が行われたという言い伝えが各地に残っています。
ロンドン橋についても、人を埋めたという伝承が語られることがあります。
そこから、歌詞の中の「捕まる人」や「橋の下にいる人」を、
この話に結びつける読み方が生まれました。
ただ実際にそうした儀式が行われたと断言できる証拠は、今のところ見つかっていません。
橋の長持ちを願う気持ちが、いつの間にか物語として語り直され、
歌と結びついていった可能性もあります。
「my fair lady」は誰なのか?王妃・貴婦人・聖人などの候補
歌詞には「my fair lady」というフレーズが出てきます。
ここで言うladyは誰なのか、これも多くの人が想像をふくらませてきた部分です。
候補として挙がるのは、橋の修理に関わったと言われる貴族の女性や、
街の守りと重ねられた聖人などです。
中には、特定の王妃の名前を挙げる説もあります。
一方で、特定の人物ではなく、街そのものを女性に見立てているのではという見方もあります。
ここでも決定的な答えは出ていません。
ただ橋を守る存在として、優雅な女性像が添えられた、
そんなイメージで歌われてきたのかもしれません。
それぞれの説の「確からしさ」をざっくり整理(★〜★★★で難易度表示)
ここまで挙げた説は、どれもお話としてはとてもおもしろいものばかりです。
一方で、史料とのつながり方には差があります。
- ヴァイキング襲撃説は、橋が攻撃されたという物語自体は有名です。 ただし童謡との距離は少し遠めです。 橋が攻撃されたという物語自体は有名です。 ただし童謡との距離は少し遠めです。
- 人身御供説は、世界のあちこちに似た言い伝えがあります。 ロンドン橋固有の証拠は少ないとされています。
- 「my fair lady」説は、誰を指すのか候補が多く、絞り込むのがむずかしい状態です。誰を指すのか候補が多く、絞り込むのがむずかしい状態です。
どの説も「絶対これ」と決めつけるには材料が足りない状況です。
だからこそ、物語として楽しみながら、
事実として扱う部分とは分けて受け止めるのがちょうどよさそうです。
暗号説その2:インフラ老朽化ソングとしての『ロンドン橋』
木と粘土・レンガ・鉄と鋼…材料チェンジのくり返しに込められたもの
歌詞には、橋を作り直すときに使う材料が次々と出てきます。
木と粘土。 レンガとしっくい。 鉄と鋼。
どれを使っても、まだどこか頼りない様子がくり返し歌われます。
この流れを「材料を変えてもなかなか満足のいく橋にならない」と、
街の人のもどかしさとして読むこともできます。
大きな工事には、お金も時間もたくさん必要になります。
歌の中ではそれをちょっとした笑い話にしながら、
「次こそは」と願う気持ちも込められているのかもしれません。
何度も壊れた実際のロンドン橋の歴史と歌詞のリンク
実際のロンドン橋も、長い歴史の中で何度も作り直されてきました。
火事にあったり。 老朽化が進んだり。 大きな船の往来に合わせて形を変えたり。
橋は街の変化といっしょに姿を変えてきました。
歌詞の中で材料が次々と変わる様子は、こうした歴史の重なりを連想させます。
もちろん、歌が直接どの工事を指しているかは分かりません。
それでも「橋が何度も作り直された街」という記憶が、
遊び歌のリズムに溶け込んでいると考えると。 少し身近に感じられます。
「街そのものが崩れていく」メタファーとしての読み方
橋は街と街をつなぐ象徴的な存在です。
その橋が落ちてしまう歌は、の行く末へのゆらぐ気持ちを重ねる読み方もできます。
建物が古くなり街の仕組みも移り変わる中で、
「この先どうなっていくのだろう」という揺れもあったはずです。
橋が落ちる歌を、そんな気持ちのメタファーとして受け取る考え方もあります。
暗い気持ちをそのまま言葉にせず、遊び歌として口ずさむことで、
少し軽やかに扱おうとしたのかもしれません。
研究で分かっていること:史料・民俗学・音楽学の視点
古い歌集・公文書から分かる「ここまでは事実」な部分
ロンドン橋の歌については、童謡集や遊び歌の本や歴史書や記録など、
さまざまな資料が手がかりになります。
それらをていねいに追いかけていくと、次のようなことは比較的はっきりしてきます。
- 橋が何度も作り直されたこと。
- 古い時代から橋にまつわる歌や詩が存在したこと。
- 子どもの遊び歌として広く歌われるようになった時期がおおよそ分かること。
一方で、具体的な出来事、 たとえばある戦いやある人物の出来事と、
直接歌詞を結びつける記録は少ないです。
そのため研究者たちは、 「ここから先は推測の域を出ない」と線を引きながら議論しています。
ナーサリーライム研究者の結論:「暗号説」との距離感
ナーサリーライムは、 もともと子ども向けに歌われてきた短い歌たちです。
その多くはもとの意味が薄れていたり、 いろいろな地域の表現が混ざったりしています。
研究者たちは、 暗号説そのものを全て否定しているわけではありません。
ただ 1つの説だけを取り上げて、
「これが本当の意味です」と言い切るのは慎重にすべきだと考えています。
歌は 長い時間の中でいろいろな人の手を通り、
別の意味を帯びたり新しい解釈が加わったりします。
暗号説はその中の1つの楽しみ方として大切にしつつ、
歴史的な裏付けがどこまであるかも見ていくことがすすめられています。
メタフォークロアとは?「怖い由来話」自体が広まった経緯
メタフォークロアという言葉があります。
これは 「民話そのもの」ではなく、 「民話について語られる話」を指す考え方です。
たとえば「この歌は実は悲しい出来事の歌なんだよ」と、
歌の横にくっついて広まる物語があります。
ロンドン橋の暗号説も、 このメタフォークロアとして広がってきた部分が大きいとされています。
本来の歌よりも 「裏にこんな話があるらしい」という噂話のほうが、
印象に残りやすいからです。
どこまでが元の歌でどこからが後世の語りなのか、
その境目を意識しておくと、 情報に触れるときの見通しがよくなります。
音の視点:メロディとリズムに潜む“音の暗号”
「is falling down」の進行形が生むイメージのちがい
言葉の形は、音のイメージにもつながります。
「is falling down」という進行形は、 今まさに落ちつつある状態をくり返し描きます。
終わりの見えない崩れ方とも取れますし、 何度も同じところをぐるぐる回る印象もあります。
日本語の「落ちた」だけを聞くと、 もう結果が出た出来事のように感じます。
英語の原文に触れてみると、 歌が描いている時間の流れ方も少し違って見えてきます。
強弱のリズムとくり返しがつくる「落ちていく感じ」
ロンドン橋のメロディは、 シンプルに聞こえます。
でもリズムをよく見ると、 強い音と弱い音のくり返しがはっきりした作りになっています。
「FALLing DOWN. FALLing DOWN.」
強い音から始まり、 少しずつ力が抜けていくようなパターンです。
この流れが橋が少しずつ崩れていくイメージとも重なります。
言葉だけでなく音の並び方にも、 小さな物語が仕込まれているように感じられます。
ゲームソングとしての設計:くぐる・捕まる・掛け合いの仕掛け
ゲームソングとしてのロンドン橋は、 動きと音がセットで完結します。
アーチの下をくぐる人たちと。 アーチを作る人たち。
歌の終わりでアーチが下りてきて、 1人だけ前に出る流れ。
こうした仕掛けは、 子どもたちがルールに親しんだり、
順番を覚えたりするきっかけにもなります。
声を合わせて歌いながら誰かと動きをそろえる経験そのものが、
この歌の大切な一面です。
子どもの遊びとして見る『ロンドン橋』
アーチ遊びで身につく順番感覚やルールの守り方
子どもの遊びとして見たとき、 ロンドン橋はとてもシンプルです。
並ぶ。 くぐる。 捕まる。
この3つだけなのに、 順番。 待つ時間。 交代のタイミング。 たくさんの要素がつまっています。
「次は自分の番かな。」 「今回はここに並ぼう。」
そんな小さな選択をくり返しながら、 集団の中での振る舞い方を試していくことができます。
リズム・ことば遊びとしての楽しみ方と英語学習への広げ方
歌としてのロンドン橋は、 短くて覚えやすいフレーズがくり返されます。
小さな子でも、 口ずさんでいるうちに自然とメロディを覚えます。
英語で歌ってみると、 音の高低とことばのリズムがじわじわ身についていきます。
全部の意味を説明しなくても、
- 「この部分は橋のことを言っているんだよ。」
- 「ここは直そうとしているところだよ。」
そんな一言を添えるだけでも十分です。
遊びながら耳が慣れてくると、 他の歌やフレーズにも広げやすくなります。
少し物騒に聞こえる歌をどうフォローする?声かけのヒント
歌の中には、 橋が落ちる場面や誰かが捕まる場面が出てきます。
これを聞いて、 心配そうな表情を見せる子もいるかもしれません。
そのときは、 次のような声かけが役に立ちます。
- 「これは昔の橋の話なんだよ。」
- 「遊びの中だけのお話だよ。」
- 「歌が終わったら。 みんなちゃんと戻ってこられるよ。」
歌の中の出来事と今目の前で行われている遊びを、 そっと切り分けてあげるイメージです。
こわさだけが残らないように、
「どう感じたか」を聞いてみるのもよい手です。
比較で見える位置づけ:『ロンドン橋』とほかの“怖い童謡”
『Ring a Ring o’ Roses』との比較:ペスト暗号説とのちがい
ロンドン橋と同じように裏の意味が語られがちな童謡として、
「Ring a Ring o’ Roses」がよく挙げられます。
こちらは ある時代の出来事が広まった時期と結びつけて語られることが多い歌ですす。
ただこの歌については、特定の病との結びつきには根拠が薄いと見る研究者も多いと紹介されています。
ペストの歌だとする有名な説もありますが、
その成り立ちには後からの解釈が多く含まれているとされています。
ロンドン橋との大きな違いは、 橋という具体的な建物が登場するかどうかです。
ロンドン橋は、 実在する橋をきっかけにした歌です。
一方でRing a Ring o’ Rosesは、 輪になって回る動きが主役になっています。
物体と結びつく歌か 動きと結びつく歌か、
その違いが暗号説の広がり方にも影響しているのかもしれません。
『Baa Baa Black Sheep』『Humpty Dumpty』など、暗号説が語られる童謡
他にも暗号説が語られやすい童謡はいくつもあります。
たとえば「Baa Baa Black Sheep」は税金の歌と言われることがあります。
「Humpty Dumpty」は王の軍隊が登場することから、
戦いの比喩と結びつけられることがあります。
どれも 短い言葉の中に、 少し不思議なやり取りや場面が描かれています。
こうした歌に対して「きっと何か裏の出来事があるはず」と、
物語を後から付け足したくなる気持ちは、
多くの人が共通して抱くものなのかもしれません。
日本のわらべうた・遊び歌との「似ているところ/ちがうところ」
日本のわらべうたや遊び歌にも、
少し不思議な言葉や意味が分かりにくいフレーズがたくさん出てきます。
「なぜこの言葉が出てくるのだろう。」 と首をかしげたくなる歌もあります。
似ているところは、 短くて覚えやすく遊びの動きとセットになっているところです。
ちがうところは、ロンドン橋のように具体的な建物をそのまま歌う例が少ない点かもしれません。
日本の歌は動物や自然をモチーフにしたものが多く、
身の回りの世界をやわらかく切り取っている印象があります。
暗号説が広がりやすい理由:物語を求める心理とエンタメ性
なぜ人は童謡に裏の意味を探したくなるのでしょうか。
1つは、短い歌の中にちょっとした謎があると、 想像をふくらませたくなるからです。
- 「どうして橋は何度も落ちるの。」
- 「どうしてこの人だけ捕まるの。」
その答えを補うように、 いろいろな物語が生まれます。
もう1つは、 こわい話や不思議な話を、 エンタメとして楽しみたい気持ちです。
「実はこの歌には秘密がある」と聞くと、 それだけでぐっと興味をひかれます。
ロンドン橋の暗号説は、 こうした人の心の動きとぴったり重なる形で広がってきたとも言えます。
時代を越えた『ロンドン橋』—コードネームと観光で生き続ける暗号
「London Bridge is down」が実際にコードネームとして使われた例
「London Bridge」は 童謡のタイトルとしてだけでなく、
特別な合図を示すコードネームとして語られることもあります。
とくにある出来事に備えた計画名として、
「Operation London Bridge」が知られています。
たとえば ある出来事を周囲に知らせる時のコードネーム。 計画の名前。 作戦の名称。
橋の名前は、 「今から大きなことが起きます」というサインとしても使いやすかったのでしょう。
日常的な歌のフレーズが 公的な場面の合図に転じる例として、
ロンドン橋はとても象徴的な存在です。
ロンドン橋のダークヒストリーを前面に出した観光スポット
ロンドンの街には、 橋の歴史や昔話をテーマにした観光スポットもあります。
中には 暗い時代の出来事を取り上げ、 少しこわい雰囲気で演出している施設もあります。
観光客は そこでガイドの話を聞いたり当時の街並みを再現した展示を見たりしながら、
歴史のエピソードに触れていきます。
童謡で歌われた橋が、 現代ではエンタメとしての観光コンテンツにも姿を変えていると言えます。
「ロンドン橋」から離れて、自分たちの童謡をつくろうとする動き
一方で 特定の国の童謡ばかりを歌う状況を見直そうとする動きもあります。
自分たちの地域のことばや暮らしを題材にした歌を作り、
子どもたちに届けようとする試みです。
そこでは ロンドン橋のような有名な歌も大切にしつつ、
地域ならではの歌と並べて紹介されます。
世界的に見ても、 遊び歌は常に生まれ変わり続けています。
ロンドン橋はその1つのモデルとして参照されながら、
新しい歌のヒントにもなっているのかもしれません。
よくある質問Q&A:『ロンドン橋』暗号解読の気になるポイント
Q1:結局、この歌は「こわい歴史」を歌っていると考えるべき?
ロンドン橋の歌を1つのこわい出来事だけを指す歌だと考える必要はありません。
橋の歴史。 街の移り変わり。 人々の想像力。
いくつもの要素が重なった結果、 今のかたちになっている歌です。
こわい説も 興味深い読み物として受け止めつつ、
別の解釈もあると知っておくと、 バランスよく楽しめます。
Q2:子どもに教えるとき、どこまで由来を話すとちょうどいい?
小さな子にとって大事なのは、 歌って楽しいかどうかです。
最初は 遊び方と歌詞の表側だけで十分です。
少し大きくなって「どうして橋が落ちるの。」と聞かれたら、
- 「昔は橋がよく壊れたからだよ。」
- 「何回も作り直したんだって。」
このくらいの説明から始めてもよさそうです。
こわい説については、子どもの様子を見ながら 興味を示したときに、
「こんな話をする人もいるよ。」とお話として紹介する形にすると穏やかです。
Q3:本当の「元ネタ」はどれ?ざっくり一言でまとめるなら
ロンドン橋の歌には 1つだけの元ネタを当てはめるのはむずかしいです。
ざっくりまとめるなら、
- 何度も作り直されたロンドン橋の歴史と。
- その橋を見て暮らしてきた人たちの想像力が。
- 遊び歌の中で混ざり合った歌。
このように受け止めると、 無理なく全体を眺めることができます。
まとめ:遊びの裏の意味をどう受け止めていくか
歴史的事実/研究者の見解/ロマン枠の線引きまとめ
ロンドン橋の歌は、 長い時間をかけて形作られてきた遊び歌です。
- 橋が何度も作り直されたこと。
- 橋の上に人々の暮らしがあったこと。
- 歌として子どもたちに受け継がれてきたこと。
ここまでは、 歴史や資料からもたどることができます。
一方で、人身御供の話や特定の人物に結びつける説は、
物語としての色合いが強くなります。
事実とロマンの両方を知ったうえで、
自分がどこまでを楽しみたいかを決めていくのがよさそうです。
保護者・教育現場での扱い方のヒント
おうちや教室でロンドン橋の歌を扱うときは、
まず遊びとしての楽しさを大切にすると取り入れやすくなります。
歌って動いて笑って終われることが、 子どもにとっての1番の魅力だからです。
由来に関心を持つ子がいたら年齢や様子に合わせて、少しずつ背景の話を足していきます。
怖い説については、「こういう話をする人もいるよ。」と距離を取りながら紹介すると、
受け止め方の幅が広がります。
さらに深掘りしたい人へのおすすめキーワードと読み物
もっと深く知りたい場合は、 次のようなキーワードで本や記事を探すと見つけやすいです。
- nursery rhyme
- London Bridge history
- folklore
- children’s game songs
英語の資料も多い分野なので、 興味のある方はゆっくり時間をとって読み進めてみてください。
ロンドン橋の歌はただの遊び歌としてだけでなく、
- 歴史
- 文化
- ことば
いろいろな世界へ導いてくれる入り口になります。
